LLM API 割引価格:13モデルを公式価格と突き合わせた結果
5シリーズ13モデルが定価より安く課金される。ベンダー公式ページと照合すると、割引は3種類に分かれる。本当に安いもの、公式と同額のもの、ベンダー自身の期間限定価格をそのまま流しているもの。
5シリーズ13モデルが、いま ofox 上で取り消し線価格より安く課金されている。best-value ページは割引率順に並んでいて、2分見る価値がある。ただし見るべきなのはパーセンテージではない。
見るべきは、そのパーセンテージが何を基準に測られているかだ。ここにある3種類の値下げは、それぞれまったく別のことを意味していて、ゲートウェイが自社の利幅を差し出しているのはそのうち1つだけだ。
割引対象はどのモデルか
5シリーズ:GPT、Gemini、GLM、Doubao、Seedance。 テキストモデルは100万トークン単位、Seedance は出力1秒単位で課金される。
| モデル | 入力 / 1M | 出力 / 1M | キャッシュ入力 |
|---|---|---|---|
openai/gpt-5.6-luna | $0.20 | $1.20 | $0.02 |
openai/gpt-5.6-terra | $2.00 | $12.00 | $0.20 |
openai/gpt-5.6-sol | $2.50 | $15.00 | $0.25 |
google/gemini-3.7-flash | $0.75 | $3.75 | $0.075 |
google/gemini-3.6-flash | $0.75 | $3.75 | $0.075 |
z-ai/glm-5.2 | $0.98 | $3.08 | $0.182 |
z-ai/glm-5.3 | $1.26 | $3.96 | $0.234 |
volcengine/doubao-seed-2.1-pro | $0.7072 | $3.536 | $0.1416 |
volcengine/doubao-seed-2.1-turbo | $0.3536 | $1.7696 | $0.068 |
Seedance 4モデルは別のメーターで動く。seedance-2.0-mini が出力1秒あたり $0.02 から、seedance-2.0-fast が $0.042、seedance-2.0 が $0.063、seedance-2.5 は 480p で $0.11 から、1080p の text-to-video で $0.48、1080p の video-to-video で $0.568。最後のモデルは単一の数字ではなく解像度とモードごとに価格が決まるため、割引ページには 1080p の数字だけが出て、全体の表はモデルページにある。請求額を動かすのは尺と解像度であってプロンプト長ではない。だから同じ解像度なら30秒のクリップは6秒のおよそ5倍かかる。
割引価格は本当にベンダーより安いのか
安いこともある。正直に答えると3つに分かれる。 上のテキスト価格は、2026-08-21 時点でベンダー自身の価格ページとすべて突き合わせた。3つのグループに分かれ、あるモデルがどのグループかを知ることが、実際の節約とそう見えるだけの数字との違いになる。
グループ1:ベンダー定価より安い。 GLM-5.2 はここでは $0.98 / $3.08、Z.ai 自身は $1.40 / $4.40 なので、直接呼ぶ場合より30%安い。GLM-5.3 は $1.26 / $3.96 で、同じ $1.40 / $4.40 に対して10%安い。Doubao の2モデルもここに入る。Seed 2.1 Pro が $0.7072 / $3.536、Turbo が $0.3536 / $1.7696 で、ByteDance がローンチ時に公表した100万あたり ¥6 / ¥30 は、Seed 2.1 アクセスガイドで記録したレートでおよそ $0.88 / $4.41 になる。Volcano Engine は人民元建てなので、この換算は概算であって1セント単位の比較ではない。この中で最大なのは GPT-5.6 Sol で、$2.50 / $15 は OpenAI の標準ティア $5 / $30 の半額だ。しかも実際に同期呼び出しするティアでの半額である。
グループ2:ベンダーと完全に同額。 GPT-5.6 Luna は $0.20 / $1.20 で、これはOpenAI の標準価格とセント単位で一致する。GPT-5.6 Terra の $2 / $12 も同じく一致。トークン単価では OpenAI を直接呼ぶより1セントも安くならない。そしてそこが要点で、上乗せなし、キー1本、フォールバックのルーティングが割増ではなく無料で付いてくる。
グループ3:ベンダー自身のキャンペーンをそのまま通している。 Gemini 3.7 Flash と 3.6 Flash はどちらも $0.75 / $3.75。Google 自身も同じだ。これはGoogle の導入価格で、価格ページに 2026-12-31 という終了日つきで印刷されており、2027-01-01 から両モデルとも $1.50 / $7.50 に戻る。誰も Gemini を割り引いてはいない。ゲートウェイは Google 自身の期間限定価格をそのまま流しているだけで、それは正しい挙動だが、この安さが消える日を決めるのはゲートウェイではなく Google だということでもある。
年明け以降の予算を立てているなら、二度計算し直すべきなのはこのグループ3だ。Gemini 3.7 Flash の価格が何と比較されているかを詳しく書いた。ローンチから48時間以内に比較基準そのものが動いたことを示すアーカイブ済み価格ページも含めてある。
GPT-5.6 はここと OpenAI でどう違うか
3ティアのうち本当に半額なのは1つ、残り2つは出所と同額だ。
| モデル | ここでの価格 | OpenAI 標準ティア | 差 |
|---|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | $2.50 / $15 | $5.00 / $30.00 | 半額 |
| GPT-5.6 Terra | $2.00 / $12.00 | $2.00 / $12.00 | 同額 |
| GPT-5.6 Luna | $0.20 / $1.20 | $0.20 / $1.20 | 同額 |
Sol の行について知っておく価値があること。$2.50 / $15 は OpenAI が Sol の Batch および Flex ティアで課金する額でもある。あの2つはレイテンシと価格を交換するティアで、Batch は呼び出しの中ではなく一定の時間枠内に非同期で結果を返す。ここでは通常の同期リクエストでその数字が出る。これがこの割引の実質のすべてだ。
キャッシュ入力も同じ形をしている。100万あたり Sol が $0.25、Terra が $0.20、Luna が $0.02。毎ターン同じシステムプロンプトを再生する長時間稼働のエージェントでは、月額を決めるのはたいてい表向きの入力単価ではなくキャッシュ入力の行だ。
ベンダーのキャンペーンに連動しているのはどれか
Gemini と Seedance、両方だ。 Google の Flash 価格には終了日が印刷されている。Seedance の割引は BytePlus のキャンペーン期間に連動していて、その期間は無期限ではなく開始日と終了日が明示されている。2.5 の期間は 1080p 出力のみが対象だ。
これが効いてくる判断は1つだけ。ある価格をコストモデルに固定値で書き込んでよいかどうかだ。グループ1の価格は商業的な取り決めで、動くとしても遅い。グループ3の価格はベンダーのマーケティング日程が動けば動く。どちらも今日は実際の金額だ。しかし「来四半期」というセルに入れられる数字は片方だけである。
best-value ページ自身がこれを自分の言葉で書いている。あのページで二度読む価値があるのはこの一文だ。プロモーションはベンダーの変更に従い、いつでも終了する可能性がある。
割引価格はどう使うのか
何もしなくてよい。 クーポン欄も、切り替えるプランも、最低チャージもない。モデルページの価格が、そのリクエストの課金額そのものだ。
from openai import OpenAI
client = OpenAI(api_key="sk-...", base_url="https://api.ofox.ai/v1")
r = client.chat.completions.create(
model="z-ai/glm-5.2", # 1M あたり入力 $0.98 / 出力 $3.08
messages=[{"role": "user", "content": "Summarise this changelog"}],
)
print(r.usage)
モデルの入れ替えは文字列1つの変更で済む。割引一覧を気にする実務上の理由はここにある。いまフロンティア級の $5 のモデルで回している分類ジョブが $0.98 の GLM-5.2 で品質ラインを越えるなら、移行は1行で、節約は5倍だ。モデルファインダーはタスク種別と予算でカタログを並べ替えてくれる。API 価格比較では割引対象外のモデルも含めた、より広い範囲を扱っている。
特定のシリーズが候補なら、あと2本読む価値がある。GLM 5.3 の価格と reasoning_effort の罠——デフォルトの effort 設定は最安設定の35倍を課金する——そして Volcengine に登録せずに Volcengine のモデルを使いたいならDoubao Seed 2.1 アクセスガイド。
この一覧からどれを選ぶか
| 必要なもの | 選ぶモデル | 価格 |
|---|---|---|
| 大量処理で使える最安のテキスト | GPT-5.6 Luna | $0.20 / $1.20 |
| 動画入力を受け付ける中で最安 | Doubao Seed 2.1 Turbo | $0.3536 / $1.7696 |
| フロンティア級の推論を半額で | GPT-5.6 Sol | $2.50 / $15 |
| 長文脈の検索と動画入力 | Gemini 3.7 Flash | $0.75 / $3.75 |
| オープンウェイト系のコーディングとエージェント | GLM-5.2 | $0.98 / $3.08 |
| 動画生成、秒あたり最安 | Seedance 2.0 Mini | $0.02/秒から |
上の価格は、今日コンソールが実際に課金する額だ。ページ上でその横に並ぶパーセンテージは、その数字がどうやってできたかの文脈であり、この記事の主張は、文脈のほうがパーセンテージより価値があるということだ。
References
よくある質問
- ofox で割引されている LLM API はどれですか?
- 5シリーズ13モデルです。GPT(5.6 Luna、Sol、Terra)、Gemini(3.7 Flash、3.6 Flash)、GLM(5.2、5.3)、Doubao(Seed 2.1 Pro、Seed 2.1 Turbo)、Seedance(2.0、2.0 Fast、2.0 Mini、2.5)。最新の一覧は best-value ページにあり、割引率順に並びます。ベンダーが自社価格を変えれば、この一覧も変わります。
- ゲートウェイの割引価格はベンダー直契約より安いのですか?
- モデルによります。GLM-5.2 の $0.98 / $3.08 は Z.ai 自身の $1.40 / $4.40 より確実に安いです。GPT-5.6 Luna の $0.20 / $1.20 は OpenAI の標準価格と1セントも違いません。トークン単価では得しませんが、上乗せもされません。Gemini 3.7 Flash の $0.75 / $3.75 は Google 自身の導入価格で、2026-12-31 に終了します。ゲートウェイの割引ではありません。
- GPT-5.6 はゲートウェイ経由でいくらですか?
- 100万トークンあたり、Sol が入力 $2.50・出力 $15、Terra が $2 と $12、Luna が $0.20 と $1.20 です。OpenAI 自身の標準ティアは同じモデルで $5 / $30、$2 / $12、$0.20 / $1.20。標準ティアの半額なのは Sol だけで、他の2つは同額です。
- 割引価格を使うのにクーポンコードは必要ですか?
- 不要です。モデルページに表示された価格がそのまま課金額になります。クーポン入力欄も、最低チャージ額も、別途有効化する割引プランもありません。取り消し線の数字は文脈情報であって、解除すべき条件ではありません。
- この割引はいつまで続きますか?
- 単一の終了日はありません。各ベンダー自身の価格に連動しているためです。Google は Gemini 3.7 と 3.6 Flash の価格に 2026-12-31 という日付を自社の価格ページで明示しています。Seedance は BytePlus のキャンペーン期間に従います。GLM には公表された終了日がありません。どれも「今日時点で有効」と考え、四半期予算に組み込む前に再確認してください。
- 大量のテキスト処理に最も安い割引モデルはどれですか?
- GPT-5.6 Luna です。100万トークンあたり入力 $0.20、出力 $1.20、キャッシュ入力 $0.02。次は Doubao Seed 2.1 Turbo の $0.3536 と $1.7696。どちらもフロンティア級より1桁安く、ツール呼び出しとビジョンは維持しています。
- 動画モデルも割引対象ですか?
- Seedance 4モデルが対象で、トークンではなく出力1秒あたりで課金されます。Seedance 2.0 Mini が $0.02/秒から、2.0 Fast が $0.042/秒、2.0 が $0.063/秒、2.5 は 480p で $0.11/秒から、1080p の text-to-video が $0.48/秒、1080p の video-to-video が $0.568/秒。秒課金なので、請求額を決めるのは解像度と尺であり、プロンプトの長さではありません。


